コードの勉強を進めていくと、「C11」や「Cadd9」といった、少し複雑なコードを見かけることがあります。
コードに苦手意識を持っている人にとっては、苦い顔になってしまいますよね。
でも、これらのコードを使いこなすことで、楽曲に違った印象を持たせることができます。
どんなコードなのか、本記事で見ていきましょう!
まずはテンションコードについてから始めます!
テンションコードとは?
テンションコードとは、四和音に音を追加して作られるコードのことです。
四和音とは、三和音に7度の音を追加したCM7(ドミソシ)などのことでした。
これに音を追加します。
追加される音は「テンションノート」と呼ばれ、9度、11度、13度といった、オクターブを超えた音程の音が使われます。
テンション(tension)とは「張力」「緊張」という意味です。
テンションノートを追加することで、より複雑な響きになり緊張をもたらすということですね。
テンション上げていこーぜ!みたいな意味ではありません。
順番に見ていきましょう。
9th
まず9thは、ルート音から数えて9番目の音を追加します。
なんか分かりづらいので、7を引いてみましょう。
9-7=2なので、つまりはオクターブ上の2度の音です。
Cで考えると、「レ」が9度の音にあたります。
つまりCM9はドミソシレです。
このように、表記上は7thを省略することもあります。
省略しない場合はCM7(9)のように書きます。
CM9(ドミソシレ)はこんな響きです。
他にも聴いてみましょう。
C9はドミソシ♭レです。
Cm9はドミ♭ソシ♭レです。
CmM9はドミ♭ソシレです。
11th
11thも同様で、ルート音から数えて11番目の音を追加します。
これも分かりづらいので7を引いてみましょう。
オクターブ上の4度の音が11thに該当します。
11thや13thは、理論的にはそれより低い位置のテンションノートも鳴らします。
つまり、C11には9thも含まれます。
実際に、Cubaseのコードトラックで11thを選択すると9thの音も含まれました。
また、5thは省略されました。
5度の音はコードの性格を決める音ではないので、テンションコードでは省略されがちです。
C11はこんな響きです。
注意点として、メジャーコードに11度を加えると、3度の音とぶつかって不協和音になりやすいため、ボイシングに気をつけるか、3度の音を省略する必要があります。
Cubaseのコードトラックでは、マイナーコードを選ばないと11を選択できないようになっていました。
Cm11はこちら。
半音でぶつかった場合、C11はこんな感じになります。不協和音注意。
13th
13thも同様で、6度の音をオクターブ上げたものを追加します。
理論上は9thや11thも含まれますが、3度と11度が半音でぶつかることを避けるため、11thが省略されることもあります。
同様に、Cubaseでは5thと9thも省略されました。
なので、鳴っているのはルート、3rd、7th、13thです。
C7(13)はこんな響きです。
add9コードとは?
add9コードは、三和音に9度の音を「add(追加)」したコードです。
Cメジャーコードは「ド・ミ・ソ」という3つの音で構成されています。
このCに9度の音である「レ」を加えると、Cadd9「ド・ミ・ソ・レ」が完成します。
こんな響きです。
C9とadd9コードは似た名前を持っていますが、異なるコードです。
C9は、C7に9度の音を加えたものを指します。
つまり、C9には7度の音「シ♭」が含まれています。
一方、add9コードは7度の音を含まず、純粋に三和音に9度の音だけを追加したシンプルな構成になっています。
この違いが、add9コード特有のすっきりとした響きを生み出し、明るい印象を与えます。
マイナーコードにも同様に9度の音を加えることができ、これはmadd9やm(add9)と表記されます。 例えば、Am(add9)は「ラ・ド・ミ・シ」という構成になります。
マイナーコードの切なさに透明感が加わります。
テンションコードが使用されている楽曲
テンションコードが実際の曲でどのように響いているのか聴いてみましょう。
※コードはChordWiki様を参照しました
GATALIS『グッドラック ライラック』の頭ではAM7(9)が使われています。
冒頭から浮遊感があるコードで歌い始めるので、強烈な印象を受けます。
※サイトによっては9thが書かれていないのですが、9thも鳴っているように聴こえます。
B小町 アイ(CV:高橋李依)『サインはB -アイ Solo Ver.-』ではE9sus4が使われています。
ボーカルメロディーラインは4度の音を通っています。
『バッタバタしながら』のところとかです。
これはドミナントセブンスの代理コードとして機能していると考えられます。
一つ前のコードがA♭m7なので、ツーファイブのような進行ですね。
変形としては、
D♭7(G♭キーのV7)
→D♭m7(同主調であるG♭マイナーキーからの借用)
→E(D♭m7のルートを除外したもの)
→E9sus4(sus4にする&テンション付与)
と解釈できます。
ちなみに、New Arrange Ver.だと同じ部分はC♭mとのこと。
ボーカルは7thです。
他のコードはイイ感じのを見つけ次第、追記していきます。
add9が使用されている楽曲
最もシンプルな使い方は、通常のメジャーコードをadd9コードに置き換える方法です。
メジャーコードは明るい印象を与えますが、add9はさらに明るい響きに聴こえます。
もっと明るくしたいなぁと思ったときに試してみましょう。
どんな曲で使われているのか聴いてみましょう。
※ここでもChordWiki様を参照しました
例えば、BUMP OF CHICKENの『車輪の唄』はイントロ頭のコードとしてBadd9(IVadd9)が使われており、爽やかな印象を受けます。
同じ使い方として、『一番の宝物』では最初のコードがB♭add9です。
落ち着いた曲調ですが、希望を感じられる始まり方です。
また、add9とメジャーコードを行き来する使い方もあります。
UNISON SQUARE GARDEN『僕は君になりたい』はイントロでCadd9→Cを繰り返します。
同じ使い方として、『ハミダシクリエイティブ凸』主題歌「一冊のアロー」では冒頭からB♭add9→B♭を繰り返します。
m(add9)はわかりやすい曲を見つけたら追記します!
まとめ
テンションコードは、四和音に9度、11度、13度といった音を加えることで、楽曲に豊かで複雑な響きを与えます。
add9コードは、三和音に9度の音を加えたシンプルなテンションコードで、明るい響きが特徴です。
これらのコードを使いこなすことで、シンプルなコード進行も複雑な印象に変えることができ、表現の幅が大きく広がります。
皆さんも、好きな曲に使われていないか調べてみましょう!

