前回はコードやコード進行について解説しました。
今回はダイアトニックコードについて解説します。
ダイアトニックコードはコード進行を作るうえでの土台のようなものです。
これを知ることで、自然なコード進行を理解したり作ったりすることの助けになります。

なんかわからんけど、作ったコード進行がしっくりこない…!
コードって何種類もあって、どれを使えばいいのかわからない…!
という方のための記事です。
ダイアトニックコードとは?
ダイアトニックコードとは、スケール内の音を3度ずつの音程で重ねて作られるコードのことです。
「その調に自然に含まれるコード」と言い換えることもできます。
自然に含まれるということは、安定感のあるコード進行になりやすいということです!
スケール外の音が含まれるコードはノンダイアトニックコードと呼ばれます。
メジャースケールのダイアトニックコード
例として、Cメジャースケールではどうなるのかを見てみましょう。

3度ずつ積み重ねただけです。
ピアノの鍵盤だと、白鍵を一つ飛ばしで積み重ねたものです。
ところで、コードはディグリーネーム(ローマ数字で表記する方法)で呼ばれることもあります。
メジャースケールはディグリーネームで表現すると
I, IIm, IIIm, IV, V, VIm, VIIm(♭5)
となり、この表記法は音楽理論で広く使われています。
大文字がメジャーコード、小文字の「m」が付くとマイナーコードを意味します。
(-5)や(♭5)は「5度の音を半音下げる」という意味です。
本来は5度の音はルートから7半音上にありますが、これを半音下げるということです。
dim(ディミニッシュ)とも呼ばれます。
ディグリーネームを使うと、スケールの基準の音が何であろうと、何番目のダイアトニックコードなのかを表現できます。
例えば、IV, V, IIIm, VImと書けば、
Cメジャースケールなら F, G, Em, Am
Fメジャースケールなら B♭, C, Am, Dm
といった具合です。
基準の音が変わっても、同じ順番のコードであれば機能は変わりません。
つまり、ディグリーネームは「コードの機能」や「定番のコード進行」を表現するのに役立ちます。
ナチュラルマイナースケールのダイアトニックコード
例として、Cナチュラルマイナースケールではどうなるのかを見ていましょう。
調号が出てきて見たくなくなってくるかもしれませんが、
スケール内の音を一個飛ばしで重ねているだけです。

ディグリーネームだと
Im, IIm(♭5), ♭III, IVm, Vm, ♭VI, ♭VII
となります。
Vがマイナーになっている点が大きな特徴です。
ハーモニックマイナースケールのダイアトニックコード
ハーモニックマイナースケールは、ナチュラルマイナースケールの7番目の音を半音上げた形です。
例として、Cハーモニックマイナースケールのダイアトニックコードを見てみましょう。

ディグリーネームだと
Im, IIm(♭5), ♭IIIaug, IVm, V, ♭VI, VIIdim
となります。
ナチュラルマイナースケールの時と比較すると、Vがメジャーコードになった点が注目ポイントです。
これは次の記事で説明する、「コードの機能」に関わってきます。
メロディックマイナースケールのダイアトニックコード
メロディックマイナースケールは、ナチュラルマイナースケールの6番目と7番目の音を半音上げた形になります。
例えば、Cメロディックマイナースケールのダイアトニックコードは以下の通りです。

ディグリーネームだと
Im, IIm, ♭IIIaug, IV, V, VIm(♭5), VIIdim
となります。
四和音のダイアトニックコード
上記で紹介したコードの上に、さらに3度上の音(つまり7度の音)を乗せると、四和音のダイアトニックコードになります。
例えば、Cメジャースケールで
Cに7度の音を乗せるとCmaj7、
Dmに7度の音を乗せるとCmin7
といった具合です。
なぜダイアトニックコードが重要なのか
ここまでの説明は、

スケール内の音を3度間隔で積み重ねたコードをダイアトニックコードって呼ぶよ!
という1行でまとめることができます。
では、ダイアトニックコードを使う意味って何なのでしょうか?
説明していきます。
ダイアトニックコードは、そのスケールに含まれる音のみで構成される基本のコードです。
つまり、ダイアトニックコードを使うと曲に馴染みやすいです。
例を見てみましょう。
Cメジャースケールで構成されている、こちらのメロディーを使います。

これにコードを付けてみましょう。
ダイアトニックコードだけ使う場合
| C | Fmaj7 | Emin7 | Amin7 |
| C | Fmaj7 | Emin7 | Amin7 |
聴きやすい、安定した雰囲気になりました。
ノンダイアトニックコードだけ使う場合
| A♭ | Emaj7 | Bmin7 | Fmin7 |
| A♭ | Emaj7 | Bmin7 | Fmin7 |
不安定で、あまりしっくりこない感じがしませんか?
今回のこれは極端な例ですが、ダイアトニックコードを知らずにコード進行を作ろうとすると、部分的だとしてもこんな結果になりやすいです。
とはいえ、ノンダイアトニックコードを使うことは悪いことではありません。
ノンダイアトニックコードは進行に変化を与えたり、ダイアトニックコードだけでは出せない響きを加えたりする効果があります。
基本はダイアトニックコード、一部ノンダイアトニックコードの場合
| C | Fmaj7 | Emin7 | Amin7 |
| C | Fmaj7 | Gmin7 | Amin7 |
後半のGmin7には「シ♭」が含まれており、ノンダイアトニックコードです。
これは、Cナチュラルマイナースケールからの借用和音と解釈できます。
(借用和音については、別に記事で解説する予定です!)
Eminとどっちが良いかは好みによると思います。
今回はメロディーの中で最高音が鳴る部分をさらに印象的にしたかったので、ノンダイアトニックコードを使ってみました!
このように、
- ダイアトニックコードを土台にしたうえで敢えてノンダイアトニックコードを使うと、狙った響きを作りやすい
- たくさんあるコードの中からよくわからずにノンダイアトニックコードを使うと、しっくりこない結果になりやすい
という傾向があります。
ここではメロディーにコードを付ける順番で説明しましたが、
コードから先に考える場合でもダイアトニックコードを意識することで狙い通りの雰囲気を作りやすくなるでしょう。
まとめ
ダイアトニックコードについて解説してきました。
自作のメロディーにコードが合わない!
という方は、ぜひダイアトニックコードを意識して作り直してみてください!
メロディーが思いつかないよ!
って方は、試しにこの記事で使ったメロディーを使ってみてください!
まだしっくりきませんか?
もしそうなら、コードの機能を知る必要があるかもしれません。
その記事は準備中です…!
今しばらくお待ちくださいませ。

